逆ジャンプは特殊な機能として、腕時計のカレンダー盤や周暦盤などの半円形の盤面によく見られるもので、目盛りの終わりを指し示すと連続的に回転するのではなく、瞬間的にジャンプしてスタート地点に戻り、再び指し示すことができます。独特の見た目と遊び心から機械式腕時計の中でも特に人気があります。
バックジャンピングメーターの核心は、内部にジャンプカムを設置し、これをバックジャンピングホイールと一緒に固定して、逆ジャンプを行うことにあります。しかしこの弾性部品の設計は非常に復雑で困難な技術的ハードルがあります。頻繁な沖撃力や弾性に耐えなければならないだけでなく、寿命や正確性などの問題があります。さらに製作コストも高いため、二十万円以内では逆飛び時計は見られません。機械式腕時計の素晴らしい動きを楽しむ逆飛び時計を手に入れたいという願いは、なかなか葉いません。しかし、実際には一〇万円以内の価格帯であれば、その穴埋めになる逆ホップ時計が登場し、逆ホップ時計を楽しむことができます。
40.5 mm径のセイコープレザージシリーズ漆芸緑盤のダブル逆跳び時計(型番:SPB295J1)は、1万円台前半で逆跳び時計、さらにはダブル逆跳び時計を持っているのですから、セイコーは狂っているのではないかと思いたくなります。文字盤には、百年続く漆器のパネライコピー技術と匠・田村一舟工房の極上の漆を使用し、漆塗りと磨きを繰り返して、深く美しい緑の盤面を作り上げました。文字盤の中央にシルバーホワイトの針、タイムマーカー、目盛り、ロゴなどの要素を組み合わせ、さらにゴールドの秒針のアクセントを加えて、全体がより精緻で優雅に見えます。文字盤右側の曜日表示と下部の日付表示には逆飛び機構を採用しており、日曜日や月の最終日には美しい逆飛びを楽しむことができます。左右の曜日表示に対応する部分にも半円形の機能領域を設け、働力を表示することで、調和と対称性を演出しています。内部に搭載されているのはセイコー製のCAL.6R24オートマチックムーブメントで、振動数28,800回/時、45時間の可動貯蔵能力を備えています。